福島県の環境問題スクラップ


尾瀬の食害防止 待ったなし。シカ捕獲 初の一斉対策。<福島民報>(2013.4.10)

磐梯朝日国立公園の地熱発電所開発計画。説明会で温泉枯渇を懸念。<毎日新聞福島版>(2012.4.12)

「ガビチョウ」県内 大繁殖。<福島民報>(2009.5.28)

忍び寄る外来植物。オオキンケイギク全県に拡大。<福島民報>(2008.7.1)

カシノナガキクイムシ被害止まらず。会津「侵食」後 中通りに拡大。<福島民友>(2007.9.14)

外来植物 裏磐梯を襲う。オオハンゴンソウ大繁殖。<福島民報>(2007.6.10)

ペット犬の排せつ物 影響か。野生動物 次々姿消す。<福島民報>(2005.11.15)

須賀川の阿武隈川 アメリカナマズ県内初確認。<福島民友>(2005.9.13)

レンゲ沼の生態系に異変。ブラックバス原因か。<福島民報>(2003.12.2)

北塩原村の国立公園なのに、指導員らがツタ80本誤って切る。<読売新聞福島版>(2002.4.6)

裏磐梯湖沼群、わずか7年で16も消滅。自然乾燥と開発が原因。<朝日新聞福島版>(1995.5.23)


File3111.jpg

▼尾瀬の食害防止 待ったなし。シカ捕獲 初の一斉対策。<福島民報>(2013.4.10);〔要約〕尾瀬国立公園で深刻化しているニホンジカによる食害問題で、国、県、檜枝岐村がスクラムを組み、今春から大掛かりな捕獲と湿原保護に乗り出す。環境省は新方式の「囲いわな」でシカを誘い込む作戦を展開する。新たに林野庁も加わり、名勝地・大江湿原全体を防護ネットで囲む対策を検討している。県は検討会を設け、追い払いなどの手法を探り、村は住民らによる「鳥獣被害対策実施隊」をつくる。昨年はニッコウキスゲが過去にない被害を受けるなど対策は待ったなしだ。
 環境省が今春、初めて設置する「囲いわな」は、木材などを使って数十メートルの長さの通路を作り、餌で中にシカをおびき寄せる。一定の頭数が集まると自動的に入り口が閉まる仕組みだ。林野庁による防護ネットは、高さ二メートルに及ぶ支柱付きの金属製のネットをつなぎ、長さ3kmにわたって景観に影響が出ない林の中に設ける考えだ。


File3112.jpg

▼磐梯朝日国立公園の地熱発電所開発計画。説明会で温泉枯渇を懸念。<毎日新聞福島版>(2012.4.12);〔要約〕国と県などは11日、福島市で関係市町村や温泉事業者らに対する説明会を開き、磐梯朝日国立公園内で地熱発電所の開発を計画していると明らかにした。
 出光興産など9社が10年後をメドに出力3万キロワットの発電所を複数設置する。一方、温泉の枯渇を懸念する地元事業者などからは、不満の声が相次いだ。
 県温泉協会の佐藤好億会長は、地熱開発で高台の温泉の湧出が止まるなど問題があったことを踏まえずに話を進める姿勢を「開発ありきだ」と批判した。自然保護団体の横田清美理事も「1分間に6万リットルとくみ上げ量が多く環境に影響がないわけがない。温泉への影響も数十年先に出るかもしれず原発と同じ話だ」と懸念を示した。


File3117.jpg

▼「ガビチョウ」県内 大繁殖。<福島民報>(2009.5.28);〔要約〕外来生物法で商取引や飼育が原則禁止されている中国南部から東南アジア原産の鳥「ガビチョウ」が県内で大繁殖していることが27日までに自然保護団体の調査で分かった。
 自然保護団体によると、ガビチョウは?殖力が強く、ほかの種を追い払う性質がある外来種で、本県では平成7年に川俣町で初めて生息が確認された。14年の間に中通りと浜通りのほぼ全域に生息域を広げ、会津地方の一部や宮城県や茨城県にも拡大している。
 中通りの小野町飯豊では平成12年ごろからガビチョウが増えはじめ、ウグイスやホオジロなどの在来種が減少しているという。県内各地で同様の現象が確認されている。
 調査にあたった横田清美理事は「ガビチョウは本県で大繁殖し、隣接県に広がっているといえる。本県発の環境破壊につながりかねない。県などは一刻も早く研究を進め対策を取るべき」とし、県に文書での要請も行った。


File3116.jpg

▼忍び寄る外来植物。オオキンケイギク全県に拡大。<福島民報>(2008.7.1);〔要約〕法律で栽培、商取引などが禁止されている北米原産の植物「オオキンケイギク」が県内全域に分布が拡大し、生態系に影響を及ぼす恐れがあることから、自然保護団体は30日、県や県警本部、東北地方環境事務所に取り締まりの強化と周知徹底を求める要望書を郵送した。オオキンケイギクが禁止植物であることはあまり知られていない。
 オオキンケイギクは高さ50cmから1mの多年草で、五月から七月にかけて直径5cm程度の黄色やだいだい色の花を咲かせる。環境省は爆発的な繁殖力で生態系への影響が大きいとして、平成18年にオオキンケイギクを外来生物法の特定外来生物に指定した。西日本や中部地方では野生化して駆除が追いつかなくなり、在来種の植物に被害が出ているという。
 調査した横田清美さんによると、オオキンケイギクは県内のほぼすべての市町村で確認された。道路のり面や川沿いなどで野生化しているほか、民家の庭や公共施設、企業の花壇などで観賞用として栽培されていた。花屋で商品として並んでいた例もあったという。


File3109.jpg

▼カシノナガキクイムシ被害止まらず。会津「侵食」後 中通りに拡大。<福島民友>(2007.9.14);〔要約〕2000年度に西会津町で初めて確認されたカシノナガキクイムシの被害が会津農林事務所管内のほぼ全域に拡大、さらに郡山市など中通り地方にも被害が広がりつつあることが13日までに分かった。同虫はナラなどの落葉広葉樹に穴を開けて菌を繁殖させ、木を枯死させる。
 同事務所などによると、同虫の被害は1980年代後半から日本海側の広い地域で発生した。県林業研究センターで同虫の研究を続けているが、詳しい生態は分かっていない。他県も同じ状況で、被害が深刻な京都市では林野庁京都大阪森林管理事務所がホームページ上で「緊急事態」を宣言し、駆除への協力を呼び掛ける事態に発展している。


File3115.jpg

▼外来植物 裏磐梯を襲う。オオハンゴンソウ大繁殖。<福島民報>(2007.6.10);〔要約〕北米原産の植物で、特定外来生物に指定されている「オオハンゴンソウ」が磐梯朝日国立公園の北塩原村裏磐梯地区で大繁殖し、生態系に影響を及ぼす恐れがあることが9日までに分かった。特に五色沼エリアの毘沙門沼周辺では林の中まで高い密度で生い茂り、オオウバユリやベニバナイチヤクソウなどの在来種を駆逐している。
 自然保護団体理事の横田清美さんによると、裏磐梯地区でオオハンゴンソウが確認されるようになったのは1980年代で、1987年には毘沙門沼や459号国道沿いなどで数ヶ所の小群落が見られた程度だった。しかし、1994年ごろから遊歩道沿いを中心に急速に分布を拡大し、数年後には林の中まで広がった。
 横田さんは「繁殖は徐々に県内各地に広がりつつある。裏磐梯のような急速な拡大が起こらない保証はない」として「オオハンゴンソウが生態系に及ぼす影響を多くの人に啓発し、官・学・民が協力して早急に対策に着手する必要がある」と訴えている。


File3113.jpg

▼ペット犬の排せつ物 影響か。野生動物 次々姿消す。<福島民報>(2005.11.15);〔要約〕磐梯朝日国立公園にある五色沼周辺からイタチやテンなどの野生動物が姿を消していることが自然保護団体の調査で分かった。警戒した動物が生息地域を変えた可能性が高い。ペットの入山は全国的にも問題になっており、国は自然公園法の施行令を来年1月に改正し、国立公園特別保護区へのペットの同伴を一部規制する。
 15年ほど前から沼の探勝路で動物の生息調査を継続している横田清美さんによると、ペット犬の入山が皆無だったころはテン、イタチ、タヌキのふんを確認できたが、ペット犬の入山が増えてからはふんが確認できなくなったという。探勝路の周辺にはペット犬のふんが放置されているケースが目立つという。さらにペット犬は縄張りを主張するために尿をかける「マーキング」もするため「犬の存在に気付いて野生動物が近づかなくなったのでは」とみている。


File3110.jpg

▼須賀川の阿武隈川 アメリカナマズ県内初確認。<福島民友>(2005.9.13);〔要約〕福島河川国道事務所、県、阿武隈川漁業協同組合などで構成する外来魚対応連絡会は来月から、アンケートによる県内の外来魚分布状況を調査する。本年度末をめどに、結果をもとに県全域の外来魚分布マップを作製する。
 同事務所の調査では、須賀川市森宿の阿武隈川で8月、チャネルキャットフィッシュ(アメリカナマズ)が県内の河川で初めて発見された。これにより、オオクチバス、コクチバス、ブルーギルの特定外来生物指定の4魚種が同水系で確認された。


File3108.jpg

▼レンゲ沼の生態系に異変。ブラックバス原因か。<福島民報>(2003.12.2);〔要約〕北塩原村裏磐梯のレンゲ沼はトンボや水生昆虫、魚の数が約6年前から減少し、毎年見られたオオルリボシヤンマとイトトンボ類の羽化が昨年からまったく見られなくなっている。
 自然保護団体理事の横田清美さんは数年に一度、八月上旬の夜、レンゲ沼でトンボなど生物の調査を進めてきた。昭和62年は、一晩でオオルリボシヤンマ6匹、イトトンボ類4匹の羽化が観察された。しかし、昨年、今年と二年続けて一匹の羽化も観察できなかった。
 また、県のレッドデータブックで準絶滅危惧に指定されているメダカ、イモリ、ツチガエルをかじめ沼に生息する生物21種が減少した。15年前には普通に観察できた多くの生物が今年の調査ではほとんど確認できなかった。
 横田さんは減少の原因として、平成9年ごろから同沼で姿を見せ始めたブラックバスが大きく関係しているとみている。現在も、産卵するトンボの姿は確認できるが、ヤゴが羽化する羽化する姿が見られず、ヤゴがブラックバスに食べられているとみられる。
 調査にあたった横田さんは「面積約1ヘクタールの沼にブラックバスを放すと、約5年で生態系が破壊されることが調査でほぼ明らかになった」とし「県内でもブラックバスのいない湖沼はわずか。水産資源、種の多様性の保護の観点から、バスの密放流を食い止めるよう県に対策を要望していきたい」と話している。


File3106.jpg

▼北塩原村の国立公園なのに、指導員らがツタ80本誤って切る。<読売新聞福島版>(2002.4.6);〔要約〕環境省北関東地区自然保護事務所が磐梯朝日国立公園・五色沼の歩道沿いの安全確保を目的に実施した倒木伐採などのグリーンワーカー事業で、地元の自然公園指導員らがツタウルシなどのツル約80本を誤って切り払っていたことが5日、分かった。自然公園法に抵触するが、アカマツ林を守ろうという思いと発注時の指示も十分で無かったことを考慮し、同事務所は口頭注意とした。
 この事業は同事務所が地元裏磐梯観光協会に発注した。グリーンワーカーとして雇用された自然公園指導員二人ら地元の五人が約4kmの歩道周辺で倒木の切り払い作業を行った。
 作業終了後、別の自然公園指導員が同事務所に「歩道沿いでツルなどが切られている」と通報。現地調査したところ、危険木と認められないツルが切り払われていた。切られていたのはツタウルシやツルアジサイなど計約80本に上る。同事務所によると、事前の確認作業での認識のずれが原因。同事務所は危険木に限定と考えたが、従事者側はアカマツをツルから守るためにツルも含めると解釈した。
 ※指導的な立場の人でさえ国立公園の規則や自然のしくみを知らないということに問題がある。ちなみに切られたツタウルシやツルアジサイは、アカマツを締め付けて枯らすことはない。


File3105.jpg

▼裏磐梯湖沼群、わずか7年で16も消滅。自然乾燥と開発が原因。<朝日新聞福島版>(1995.5.23);〔要約〕裏磐梯湖沼群がこの7年間で、少なくても16の沼が湿地や陸地になって消滅したことが、自然保護団体の調べで分かった。消滅に向かっている沼も多いことも分かった。自然に乾燥したり、開発による埋め立てが原因だという。
 裏磐梯の湖沼の数は大小200から300に上るといわれていたが、調査にあたった横田清美さんによると、調査した113の沼のうち、16(14.2%)が完全に消滅していた。29(25.6%)の沼は消滅寸前か半分以下の面積になっていた。大きさや形があまり変わらなかったのは6割だった。自然の乾燥化で消滅したのが9つ、ペンションや道路などの建設に伴い埋め立てられたのが7つだった。深いヤブや険しい地形のために、調査できなかった沼を含めても裏磐梯の湖沼群は150前後に減っているという。


ナチュラリスト横田清美事務所
E-mal;5aw22h@bma.biglobe.ne.jp
〒963-0201 福島県郡山市大槻町字殿町81-1


Bt0388.gifトップページへ