自然観察の素材【昆虫】

【更新 : 2020年3月17日】※写真・イラスト・文章の無断転載・無断使用を固く禁じます。


■美しい虫


■興味深い昆虫〔種名アイウエオ順〕


▼アオバセセリの幼虫;食樹のアワブキやミヤマハハソの葉を丸めて袋状の巣を作り、その中に棲んでいる。幼虫は非常に派手な姿をしている。巣にはのぞき穴のような窓をいくつかつける。巣を見つけたらよく観察してみよう。観察時期は6〜9月。
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▼アゲハチョウの仲間の幼虫;棒切れで幼虫を突っつくなどして脅かすと、頭から2本のオレンジ色の肉角と独特の臭いを出して威嚇する。観察時期は6〜9月。
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▼アシナガバチの仲間;時には危険な虫ですが、農業では害虫を減らしてくれる益虫です。キャベツ畑があったらアシナガバチが来ていないか探してみてください。アシナガバチはキャベツを食害するアオムシを食べます。巣に持ち帰って幼虫のエサにもするのでたくさんのアオムシを退治してくれます。観察時期は夏〜秋。
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▼アブラゼミ;アブラゼミを捕まえたら写真左上のように手に持ち、“セミうちわ”にして涼しい風に当たろう。雄は鳴いてうるさいので雌で遊ぼう。クマゼミ、ミンミンゼミ、エゾゼミでもよい(小さなセミは風が弱いので不向き)。また、近くの公園で木の根元に一円玉大の穴が開いていないか探してみよう。あれば、それはセミの幼虫が空けた穴である可能性が高いです。7月中旬〜8月中旬が羽化の時期なので、その時期の夜8時頃に懐中電灯を持って公園へ行き、羽化しようとしているセミの幼虫や羽化中の様子を観察しよう。ヒグラシ、ツクツクボウシ、エゾゼミ等の羽化も見れるかも知れません。
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▼アワフキムシ(幼虫)の仲間;草の茎や木の幹に写真のような泡が付いていたら、泡を少しどかして隠れている虫を観察しよう。アワフキムシの幼虫は泡の中に隠れながら草や木の汁を吸っています。観察時期は6〜7月。
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▼イラガの繭;写真左はガの一種イラガの繭で、冬であればこの中にさなぎになる準備を終えた幼虫が一匹冬眠しています。幼虫(写真右)は有毒毛虫で、毒針に触れると大変痛い事で有名です。観察時期は一年中。
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▼ウスタビガ;晩秋に出現し、コンビニなどの灯火によく飛来する。顔は意外なことにかわいい。全体に毛がふさふさしていてぬいぐるみのようです。見つけたら顔をよく観察してください。観察時期は10〜11月。
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▼ウスバカゲロウの幼虫(アリジゴク);砂地にすり鉢状の巣をつくって砂底に潜み、滑り落ちてきた虫などを捕食する。大顎を振りかざす怪獣の様な姿、落とし穴のような巣、後ろ向きに進むなど、子どもの興味を大いに引き付ける虫です。巣は軒下や崖地の斜面など風雨をしのげる場所に多い。子どもがいるときは捕獲して姿を見せてあげたい。
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▼エサキモンキツノカメムシ;背中にハートマークがあるカメムシ。成虫越冬する。スギの皮の隙間によく入って冬眠するので探してみよう。スギの皮をはがしてしまうと虫がかわいそうなので、皮を少しめくって覗く程度にしよう。観察時期は冬。
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▼オオカマキリ;オオカマキリは花の近くでじっとして獲物を狙っていることが多い(写真左)。カマキリにとって花は獲物が集まる絶好の狩場なのです。花のそばにカマキリがいないか探してみよう。また、カマキリの雌は交尾が終わると雄を食べてしまうことがあります(写真右)。そんなカマキリがいないかよく見てください。観察時期は夏〜秋。
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▼オオセンチコガネ;動物の糞を食べる森の掃除屋さんです。動物のふんを見つけたらオオセンチコガネがいないか探してみよう。写真左はカモシカの糞の中にもぐろうとしている様子です。観察時期は4〜10月。
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▼オオムラサキの幼虫;オオムラサキは日本の国蝶で、雄は翅が青紫色で美しい。幼虫は食草であるエノキのそばの落ち葉の中で越冬する。幼虫は保護色なので見つけにくいが、落ち葉をめくって葉の裏にくっついていないか探してみよう。観察時期は12月〜3月。
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▼オツネントンボ;オツネントンボは成虫で越冬する。冬眠中の個体を探してみよう。板の隙間や木の割れ目など5mm程度の隙間を探すと見つかります。観察時期は冬。
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▼オトシブミの仲間;新緑の頃、木の葉を巻いてその中に卵を1個産み付けます。木の葉にオトシブミの葉巻が付いていないか探してみよう。葉巻を作成中のものが見つかったら、虫の姿や作っている様子を観察しよう。観察時期は5〜7月。写真はヒメクロオトシブミ。
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▼オンブバッタ;写真左のような細長い草が生えている草地があったら、オンブバッタが隠れていないか探してみよう。見つけたら葉っぱそっくりの体をよく観察しよう。また、オンブバッタやショウリョウバッタは顔がひょうきんで「癒しの顔」をしているのでじっくり見てほしい。観察時期は8〜11月。
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▼カミキリムシの仲間;カミキリムシには首を動かして音を出すもの(写真のゴマダラカミキリなど)、足の太ももと羽をこすって音を出すもの、音を出さないものがいます。カミキリムシの牙にかまれないように注意して鳴く様子を観察しよう。観察時期は6〜9月。
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◇カワラバッタ→〔参照〕クルマバッタ


▼キバラモクメキリガ;小さな枝に化けて身を守っているガ。成虫で越冬する。灯火(特に公衆トイレの灯火)や樹液やヤツデの花などに集まるので探してみよう。観察時期は11月〜4月。
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▼クスサンの繭(抜け殻);冬、葉を落とした木の枝にクスサンの繭が付いているとよく目立つ。これは夏頃に作られたもので、中にさなぎが入っていたが秋には羽化するので、冬はさなぎの抜け殻が入っているのみ(写真右)。丈夫なハサミやナイフを使って繭を切り裂き、中身を確かめてみよう(繭の繊維が強靭なので手こずると思います)。稀に羽化に失敗したさなぎがミイラ化して入っていることもあります。
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▼クルマバッタ;飛ぶと黄色い後ろ翅が目立って美しい。後ろ翅は前翅の下に隠れていてふだんは見えない。捕まえることができたなら後ろ翅を広げて観察しよう。時期は8〜10月。カワラバッタの後ろ翅はブルーです。
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▼コガタスズメバチの巣(とっくり型);とっくりを逆さにしたような蜂の巣を作るのはコガタスズメバチだ。5〜6月頃に女王蜂が一匹だけで作る。巣材の朽木の色により縞模様がつく場合がある。使用中の巣を観察する場合には蜂を刺激しないようにして観察しよう。
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▼コムラサキ;見る角度によって翅が紫色に見えたり見えなかったりする。コムラサキやオオムラサキを見つけたら、いろいろ角度を変えて見てみよう。観察時期は6〜9月。
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▼コメツキムシの仲間;平らな場所または手のひらの上に仰向けに寝かせると、勢いよく飛び跳ねて起き上がります。その際、パチンと音がする。ただし、全てのコメツキムシ類ができるとは限らない。身の危険を感じると死んだふりをするものもいる。出現時期は5〜8月。
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▼シャクガの幼虫(シャクトリムシ)の仲間;木の枝に化けているシャクガの幼虫を探してみよう。見つけたら間違いないかどうか確認してみよう。観察時期は春〜夏。
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▼シロアリ;シロアリを見つけたら、白い紙にボールペンで『8』の数字を書き、その紙の上にシロアリを乗せてみよう。するとシロアリはインクが付いた部分を辿って歩きます。実験してみよう。時期は夏。
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▼スズメバチの仲間;樹液をなめているスズメバチ(写真左)は刺激しない限り危険はないので、近づいての観察もOK。ただし、翅を細かく震わせているときはイラついているので近づかないこと。巣に近づくのは危険です。いきなりは刺しませんが、警備のハチが人の顔の周りを飛んでカチカチと警告音を出したときはすぐに巣から離れること。警告を無視すると一斉に襲ってきます。観察時期は夏〜秋。
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▼チャミノガの幼虫(通称ミノムシ);ミノムシは口から糸を吐いて小枝などをつづり合わせて蓑(巣)をつくります。蓑から頭と足を出して移動し木の葉を食べます。体が大きくなるにつれ蓑も大きくしていきます。特に食事中(写真右)あるいは蓑を作成中の姿を見てみたいものです。
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▼テントウムシの仲間;冬眠中の虫を探そう。樹名板の裏など虫が隠れそうな狭い隙間を探すと見つかります。観察時期は冬。
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▼トンボの仲間(羽を閉じて休むトンボを除く);オニヤンマやアキアカネなど羽を広げて休むトンボを捕まえたら、「トンボの催眠術」という遊びをしてみよう。トンボを平らで涼しい場所にあおむけに寝かせ、二本の指で翅を押さえておとなしくなるのを待ちます。おとなしくなったらゆっくり手を離すと催眠術にかかったかのように動かなくなります。うまくいけば1分以上も寝たままになります。時期は春〜秋。写真はオニヤンマ。
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◇ナキイナゴ→〔参照〕ヒロバネヒナバッタ


▼ニホンミツバチ;巣を見つけたら近くでよく観察しよう。ニホンミツバチは手で捕まえたり巣を壊したりしない限り刺しません。植物の受粉に大いに役立っている虫なので、静かに見守りましょう。観察時期は5〜10月。
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▼ハイイロチョッキリ;コナラの木の下に小枝がたくさん落ちていたら、ハイイロチョッキリの仕業かもしれません。ハイイロチョッキリはドングリに穴をあけて卵を産み、その後で枝を切り落とす。ドングリにどうやって穴をあけるのか? どうやって枝を切るのか? 見つけたらよく観察してみよう。
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▼ヒロバネヒナバッタ;雄は後ろ足と翅をこすり合わせてシュリリリリと鳴きます。捕まえて無理やり鳴かすことも可能です。写真右のようにバッタを持ち、バイオリンを弾く要領で後ろ足を上下に動かせば音が出ます。試してみよう。ナキイナゴも同様に鳴かせることができる。観察時期は夏〜秋。
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▼ホソバトビケラの幼虫;流れの緩やかな小川の浅瀬で水底をじっと見ていたら、平べったい砂の塊が動き出しました。よく見ると1つではなくたくさん動いています。捕まえて裏返すと穴が開いており、中にホソバトビケラの幼虫が一匹入っていました。砂に擬態した見事な巣なので探してみよう。
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◇ホソミオツネントンボ→〔参照〕オツネントンボ


▼メマトイの仲間;林を歩いていると小さな虫が顔の目の近くをしつこく飛び回って困った経験はありませんか。これはメマトイというハエの仲間です。血を吸う虫だと思っている人が多いようですが、そうではなく、牛や野生動物の目の涙を餌にしています。人間の涙にも寄ってきて、油断をすると目の中に飛び込んできます。この虫が目に入ると希に動物の病気を移されることがあるので注意しよう。メマトイが顔の近くに来たら両手でたたいてつぶし、虫眼鏡を使って姿を観察してみよう。観察時期は5〜9月頃。
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ナチュラリスト横田清美事務所
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