自然保護トピックス

【更新 : 2021年7月26日】


▼吾妻連峰の高山帯にニホンジカ生息;2021年7月20日、西吾妻小屋付近(山形県米沢市関、標高1980m)でニホンジカ1頭を目撃した。吾妻連峰でも高山地帯にニホンジカが生息していることが明らかになり、オヤマリンドウなどの高山植物が食害される心配される。


▼国にオオハンゴンソウの効率的な駆除推進を求める要望書を提出;自然観察の会ふくしま(会長 五十嵐悟)は環境省東北地方環境事務所長宛てに「オオハンゴンソウの効率的な駆除推進を求める要望」を郵送(5月31日付け)で提出しました。

2021年5月31日

東北地方環境事務所長 中山隆治 殿

自然観察の会ふくしま会長 五十嵐悟

オオハンゴンソウの効率的な駆除推進を求める要望

   

 特定外来生物のオオハンゴンソウ が東北地方で分布を拡大しています。分布域が広く、もはやボランティアや市町村などによる防除作業だけでは駆除が追いつかない状況です。駆除が進まない背景に、土地所有者の許可を得る手続きが面倒だという問題があります。自分の土地に生えているオオハンゴンソウは自分で駆除することが、最も効率的な駆除方法です。高齢化等の理由で自力での駆除が困難な場合は、市町村が相談窓口になり、地域ぐるみで駆除する体制づくりをすることも重要です。
 つきましては、オオハンゴンソウの効率的な駆除推進のため、東北地方環境事務所で「オオハンゴンソウの駆除をお願いするチラシ」を作成し、ホームページ等で公開するとともに、東北6県(将来的には全国)にチラシの活用を呼び掛けることを要望致します。

当会が環境省に提案したチラシの見本

File0250.jpg File1860.jpg


▼裏磐梯野鳥の森展望台の景観が悪化;北塩原村細野にある裏磐梯野鳥の森展望台は磐梯山と桧原湖を一望でき、絵葉書、カレンダー、ガイドブックなどの写真によく使われる。本県を代表する景勝地と言える。
ところが、展望台周辺の樹木が伸び、湖がほとんど見えなくなってしまった(写真右上、2021年5月11日撮影)。2021年5月13日、自然観察の会ふくしまは裏磐梯野鳥の森を管理する県自然保護課に展望台の眺望をよくするようお願いした。
File3145.jpg File3146.jpg
File0015.jpg File3149.jpg


▼裏磐梯のミズバショウ群生地にイノシシ侵入;2021年5月11日、自然観察の会ふくしまは北塩原村細野の裏磐梯野鳥の森でイノシシを発見した。イノシシはミズバショウの根が好物で、土を掘り起こして食べる。食害はまだ見つかっていない。福島市の仁田沼のミズバショウ群生地はイノシシの食害に遭ってわずか三年でほぼ全滅した。イノシシがミズバショウの根を食べるのは6〜7月の梅雨の時期と思われる。食害に十分注意するとともに、個体数調整等の対策が急務である。
File3147.jpg File3148.jpg


▼景色を隠さないで、植えた木が邪魔;写真は湖畔の森自然散策路(猪苗代町)の紅葉山展望台の景色だ。猪苗代湖が一望でき、散策路の最大の見せ場でもある。ところが、展望デッキは老朽化して使用できない。展望台の前には視界を遮るように植えられたドウダンツツジが成長し、小学生はもとより大人でも景色が見えない(写真右)。ツツジの植え込みは斜面下への転落防止のためかも知れないが、怪我をする危険性は少なく、そもそも必要ない。このような植え込みは短く選定しても1〜2年ですぐに伸びてしまうので、こまめに手入れできないのであれば最初から植えるべきではない。
 2021年5月7日、展望台を管理している会津農林事務所に対し、展望台の視界を遮っているドウダンツツジの一部を取り除くようお願いした(農林事務所の武藤氏は検討しますとの返答)。福島県はこのような不必要な植栽、景観を損なう植栽があまりにも多い。
File3143.jpg File3144.jpg


ナチュラリスト横田清美事務所
E-mal;kyky22h@yahoo.co.jp
〒963-0201 福島県郡山市大槻町字殿町81-1


Bt0388.gifトップページへ